この記事のまとめ
仮想通貨取引所のスプレッドを徹底比較!
仮想通貨の取引所選びで迷っている方、今よりお得に仮想通貨を楽しみたい方に、隠れた手数料といわれる「スプレッド」とは何か、仮想通貨取引所ごとのスプレッドを比較しているので、取引所を選ぶ際は1つの基準として参考にして頂けると嬉しいです!
スプレッドとは、仮想通貨の販売額と売却額の差のことです。
つまり、取引所の手数料が無料でも、仮想通貨の売買において提示されている価格にスプレッドが含まれることで実質的には手数料になっているということです。
とはいえ「スプレッドが少なくて済む=優良な取引所」と判断するのは安易です。まずは多様な特徴を総合的に判断して、その上でコストパフォーマンスが高い環境を選定することが大切です。
今回は、CoinMarketCapの推奨する世界の取引所評価ランキングのうち、国内取引所で上位100位に含まれる以下の4つの取引所(()内は世界ランク)について比較をしています。
【2023年最新】初心者向け!海外の仮想通貨取引所のおすすめランキング20【始め方も解説】
rio
1990年、京都出身。 2017年までパリ在住。
2017年に仮想通貨投資で大赤字!
NFTコレクション『Mooon』の開発 / イーサリアム(ethereum.org)公式翻訳者 / MZDAO初期メンバー
スプレッドの基礎知識
「スプレッド」について初心者向けに詳しく解説していきます。
まず、仮想通貨の取引所(両替所)では、取引方法は以下の2種類あります。
・「販売所」
・「取引所」
仮想通貨の取引所と以下の「取引所」は、別の意味です。
「販売所」は、仮想通貨のオンラインショップのようなものです。事前に設定された価格で仮想通貨を売買することができます。「販売所」は初心者にとっては使いやすく、手軽に仮想通貨を売買することができます。「スプレッド」は、この「販売所」で設定された価格で発生します。
「取引所」は、「販売所」とは異なり、仮想通貨の売買価格は市場での需要と供給によって決まります。「取引所」では、他のユーザーと直接取引を行うことができます。ユーザーは市場価格よりも安く買うことや、市場価格よりも高く売ることもできます。「取引所」は、「販売所」での取引より難易度の高い上級者向けの取引方法です。
スプレッドの定義
スプレッドとは、買い注文と売り注文の最高価格と最低価格の差のことです。
例えばビットコインの価格が100万円のとき、取引所の売り注文価格が101万円で買い注文価格が99万円だった場合、スプレッドは101万円 - 99万円 = 2万円となります。
つまり101万円で購入したビットコインを直ぐに売却しようとすると、99万円で売ることになるため、2万円が赤字になるということです。ちなみにこの差額2万円は、取引所にとっては利益となり実質的な手数料だと理解ができます。
スプレッドの計算方法
一般的には下図のように買い注文価格と売り注文価格の差で求められます。(コインチェックの1BTC売買の例)
ただし、取引所によっては別途手数料なども加味された価格が表示される場合もあります。
1BTCを購入して、直ぐに売却した場合、約22万円が赤字になります。
取引所にとっては、スプレッドを大きくして、仮想通貨を高く売って、安く買えば売上は上がります。
スプレッドの重要性
スプレッドは、取引にかかるコストを把握する上で重要な要素です。
スプレッドが大きいことは、ユーザーにとっては取引時の大きなコスト負担となるため、スプレッドが小さい取引所や通貨が何かを事前に把握しておくことが大切です。
スプレッドと手数料の違い
スプレッドは、買い注文価格と売り注文価格の差であり、取引所の利益です。一方で手数料は、取引量や注文の種類によって異なる手数料率が適用され、取引所の利益になるほか、マイナー(取引を承認するためのコンピューター)への報酬として支払われる場合もあります。
「手数料が無料」だとする取引所でも実はスプレッドが大きいケースもあるので注意が必要です。つまりスプレッドと手数料を個別に比較するのではなく、仮想通貨の売買に対して総合的にどれくらいのコストが発生するのかイメージしておくことが大切です。
日本の主要取引所のスプレッド比較
以下は、2023年5月11日のある時点の価格を参考に比較したデータです。
販売所のスプレッドを比較
時価総額が大きく、国内の仮想通貨取引所でも取り扱いのあるビットコイン(BTC)、イーサ(ETH)、リップル(XRP)の販売所における1通貨間のスプレッドを比較します。
販売所での取引手数料は無料であることが多いため、以下はスプレッドが実質の手数料となります。
結論としては、bitFlyerのスプレッドが最も小さいことがわかります。
取引所 | 1BTC | 1ETH | 1XRP |
bitFlyer | ¥111,810 | ¥8,668 | ¥2.9 |
コインチェック | ¥227,300 | ¥17,590 | ¥5.3 |
Zaif | ¥227,500 | ¥15,641 | - |
Bitbank | ¥185,948 | ¥12,387 | ¥2.9 |
取引所との比較
「取引所」で取引した場合に発生する手数料は以下の通りです。
全体的には「販売所」での取引に比べて安価なことがわかります。また取引所ごとに取扱い通貨が異なり、通貨ごとにコストが変わるので、複数の取引所を使い分けることも大切です。
特にビットコインをできるだけ安く取引したい場合は、コインチェックがおすすめです。イーサやリップルは、bitFlyerが安価だとわかります。
取引所での取引(参考価格) | BTC(¥3,703,331) | ETH(¥246,546) | XRP(¥57) |
bitFlyer | ¥5,555 | ¥370 | ¥0 |
コインチェック | 無料 | × | × |
Zaif | ¥370,333 | ¥24,655 | × |
Bitbank | ¥444,400 | ¥29,586 | ¥7 |
手数料がお得な取引所2選
bitFlyer
取引量などを加味した取引所の評価が高い取引所としては、国内大手取引所のbitFlyerがおすすめです。
検索ブラウザ「Brave」を連携して仮想通貨BATをノーリスクで稼げる取引所としても注目されています!
リスクなし!仮想通貨を稼ぐ方法【Braveブラウザの始め方】
コインチェック
仮想通貨を初めて購入する方には、コインチェックがおすすめです。
Coincheckのアプリはシンプル操作で使いやすく、アプリダウンロード数4年連続No.1です。
※対象:国内の暗号資産取引アプリ、期間:2019年〜2022年、データ協力:AppTweak
Coincheckアプリ、ダウンロード数4年連続「国内No.1」を獲得〜 アプリダウンロード数は累計540万ダウンロードを突破 〜
またNFTや仮想通貨の貸し付けなど、豊富な機能が提供されています。
手数料を節約して取引する方法
複数の取引所を使い分ける
取引する方法や対象通貨によって、発生する手数料は様々です。
取引する通貨ごとに、使用する取引所や取引方法を予め選定しておいて使い分けると、手数料を節約した取引が可能です。また複数の取引所に資産や保有通貨を分散させることで、リスク分散にもなります。
「販売所」ではなく、「取引所」を使う
すべての取引所の「販売所」にはスプレッドが発生します。一方で、取引所によっては、「取引所」の取引にかかる手数料をかなり抑えることもできます。
操作に慣れる必要はありますが、「取引所」での取引ができるように練習してみましょう。
よくある質問
スプレッドの小さい取引所はどこですか?
bitFlyerのスプレッドは小さいです。
前述のように、取引所の評価が高い4社の中で最も小さいことがわかります。しかし、「取引所」での取引を選択すると、発生するコストがより小さくなるケースもあるので、「スプレッドが小さい」=「お得」とは一概に断言できません。
「取引所」での仮想通貨の取引は難しいですか?
操作方法に慣れは必要ですが、初心者でも可能です。
買い方や売り方が、「販売所」とは違うため、取引方法を勉強する必要はありますが、初心者でも慣れれば難しくありません。
なぜ「スプレッド」が小さい方が良いのですか?
売却する時に売却益が縮小されるからです。
「資産運用」が目的であれば、最終的に仮想通貨を売却する必要があります。購入した価格よりも、高額で売却できれば、売却益が高くなりますが、そうでなければ売却益が少なく投資のメリットが大きく活かされません。
まとめ:bitFlyerとコインチェックが優位
仮想通貨を小さいスプレッドで取引できるのはbitFlyerであることがわかりました。ビットコインの取引に関しては、コインチェックの「取引所」機能であるcoincheck lightningは手数料が無料であるため、最も安価で取引ができます。
私はビットコインはコインチェックの「取引所」で、それ以外はbitFlyerで取引するように取引所を分散しています!
ちなみに、bitFlyerとコインチェックの入出金や送金手数料は以下の通りです。
取引所 | 入金(銀行振込) | 出金 | BTC送金 | ETH送金 | XRP送金 |
bitFlyer | 無料 | 三井住友:220 円(3 万円未満)440 円(3 万円以上) | 0.0004 BTC | 0.005 ETH | 無料 |
コインチェック | 無料 | ¥407 | 0.001 BTC | 0.005 ETH | 0.15 XRP |
仮想通貨の送金は、イーサやリップルが想定されるため大差はありません。出金手数料は、コインチェックの方が一律407円なので優位な印象をうけます。
ビットコインの送金する機会は、あまりないので手数料は高額ですが大きな問題ではないかと思います。
今回は「スプレッド」という手数料に着目して仮想通貨の取引所ごとに比較しました。取引してみたい取引所をみつけてみましょう。
この記事は仮想通貨投資を助長させるものではございません。私の仮想通貨の経験をもとに可能か限り定量的な情報を基に解説しております。とはいえ、「投資に絶対!」はございませんので、自己責任の元でリスクを分散させて意思決定ください。
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